インターネット持仏堂の逆襲・教えて！釈住職

釈住職さま、（大家さんで師匠の）内田さま、ありがたいお話の贈り物を、むっちゃグラシアスです。
スペインより、（店子で自称弟子の）”今夜も夜霧が”セニョーラ・カナです。
「施し」は、それをする側の人間性が問われるもの。
贈り／贈られるというのは、人間がそれによって生きているコミュニケーションなのだから、ほんとうはすごく楽しいピーヒャララなもの。
そしてその大前提として、交換にかかわる人間はすくやかに対等でなくっちゃ。
言われてみればその通り、しかし言われなければ、こんな当たり前のこともわからない。
新年早々いいお話を伺って、今年、また少し毎日を気楽に過ごすことができそうです。
こいつぁ春から縁起がいいや！

そして、おふたりのおことばそのものが、そんな「プレゼントの正しい作法」の素敵な例になっていることに気づきました。
釈住職の「私も……わかる気がします／お互い目指していきませんか」、内田師の「ぼくもそうです／私はなりたいです」、見事に呼応していらっしゃいますね。
「いや、なんか萬子が薄そうだったんでちょっとテンパイ崩して待ちを変えたんですよ」「ああ、やっぱり。僕も萬子があまりのびそうにないと思ってとりあえず残しといた索子の下がくっついて結局それで三色に」と、私がなにげなく河に捨てた二索で上下からダブロンくらった光景が、目に浮かびます。
（もちろん私の手の内は、萬子をガメてまっ赤っ赤。
私自身も恥ずかしくてまっ赤っ赤、でもこれは、きもちいい「いやーん」ですね）
ともかく、とても気分よく、おことばの「施し」を拝受いたしました。

釈住職が指摘された「無意識的に優位へとポジショニングする傾向」、「萬子が薄そう」と同じで（あっこれは私が勝手に作ったセリフでした）、大当たりです。
生徒会長の小学生が、『わが闘争』を読むおさげ眼鏡の中学生になり、長じてヒモを寄せつけがちな（あるいは相手をヒモにしがちな）「面倒見の良いねえさん」に。
間違いなく、通底するのは「支配欲」ですね。
そんな私が行なう相手を支配するための「施し」、こりゃもう「呪詛」に他なりません。
（さすが内田師、両面待ちのきっかり高め三色の方であがるかたちに手作りを……あっ、これも私の妄想でした）
そしてこのタチの悪い落とし罠、いまの「家」の中にも潜んでいそうです。
なんせ、まだ自分でごはんも食べられずお尻も拭けない赤子という、格好の「弱者」がいるんですから。
しめしめとばかりに彼女に支配欲を忍び込ませた世話を甲斐甲斐しくしちゃわないよう、気をつけます。
（それは間違いなく彼女を不自由にするタイプの「贈り物」ですものね）
こうして子育てをつうじてまたひとつ人間的に成熟、することになればいいのですが。

ところで雀荘で知り合ったツレアイとは、14年前からつい昨夜まで、何万回か卓を囲み、あがったりあがられたりしています（スペインでのこの9年は「ニマ」＝二人麻雀ですが）。
これまでも愉快ではあったのですが（じゃないとスペインくんだりに来てまで、ちょっと時間ができたらいそいそと「じゃ、ぶちますか？」とマット広げたりはしなませんよねー）、おかげさまで今夜からは、爽やかな笑顔で点棒を渡せそうです。
そういう、「負け」も含めて、ごきげんなコミュニケーションの場を継続的に維持するということの大切さもまた、麻雀で学べることのひとつなんですね。
たしかに麻雀の愉しみって、点棒≒金品の奪い合いのみにあらず、むしろそれ以外のきもちやことばなどの「お布施」のやりとりにありそうです。
（あらまあ、今度は平川克美さんのビジネス論によく似ているような……）
祝福の飛び交うあたたかな卓作りをめざして、これからも精進いたします。
って、アレ？　こんな結論でよかったのかしら？？
デトードスモードス（ともかく）、どーもスどーもス、ほんとうにありがとうございました。
こころより、お礼を申し上げます。