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2005年10月05日

質問2:お経って本当に功徳があるの?お坊さんは意味が分かって読んでるの?

Q:お経って本当に功徳があるの?お坊さんは意味が分かって読んでるの?
                    (大阪府在住Kさん)

A:はいはい、ありますよ、功徳。それは、じゃーん、「お経を読めたというその行為自体が功徳」なのです。これは決してずるい逃げ口上ではありません。日ごろ過剰な欲求に振り回されている私が心静かに読経し、仏様のお徳を讃えることができた。これが功徳でなくてなんでありましょうや。
 さて、お坊さんは意味が分かってお経を読んでいるのか、というご質問ですが…。お坊さんは仏教思想やご自分の宗派に関する教義などを一通り勉強しますので、おそらくみなさんそこそこは分かっていると思われます(あくまで想像)。ただ、精密な解釈となると、専門に勉強している学僧さんでないと分からないでしょうね。
また、お経は単に仏教の思想を書いたものというだけではなく、仏教儀礼の重要な要素ですので、ただ意味が分かれば良いというものでもないと私は思います。お経に抑揚をつけたり、旋律に乗せて読むことそのものも大切な宗教性です。学生の頃にスイスで世界の宗教者たちが集まる会議を見学したことがあるのですが、そこで日本から来た浄土宗のお坊さんたちが大勢で『往生礼讃(おうじょうらいさん)』を勤行されたのです。その場にいた世界各国さまざまな宗教者たちがみんな、そのあまりに美しい声明に滂沱の涙を流すのを見ました。言葉や意味を超えて宗教性が揺さぶられることがあるんだな、って実感しました、はい。

投稿者 iwamoto : 2005年10月05日 23:08

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